不動産桜門会勉強会              20APRIL2004
「不動産証券化とノンリコースローンについて」
モルガン・スタンレー証券会社

講師 証券化商品部ヴァイスプレジデント 小林佳夫様
不動産投資とノンリコースローン
不動産融資の方法
@ウィズリコースローン
○人、法人への融資(リスクは全て借主持ち)
・過去の取引実績、財務内容、収益状況等により
融資判断、従って借主によって答えが変わる
・対象不動産以外に返済の担俣を求める
・不動産価格が下落した場合でも借入金全てに
返済義務があり物件を売却しても借入金だけが
残る可能性がある
Aノンリコースロ一ン
○不動産価値への融資
・借主の信用カや資金カに依存しない
・不動産の将来に渡る収益カを評価する
・銀行等への取引実績がない個人を含め幅広い融資が可能
・当然、対象不動産以外の担保は求めない
・万一、不動産価格が下落した場合、当該物件を売却すれば
借入残金に不足が生じた場合でも追加の返済は求めない
・SPCへの融資である
・不動産価値には人格がなく借主にはなれない
そこでSPC(スペシャルパーパスカンパニー日本語にすると
特別目的会社)の設立を行います
SPC(特定目的会社)とは
○特定の目的(ここでは不動産を所有する)のためだけに
設立する法人、この法人に対しノンリコースローンを提
供します

○なおこのSPCと不動産投資を行う投資家とは独立性を
確保するため、倒産隔離を図る必要があります
○そこで形式的にSPCの取締役は投資家と無関係の第
三者(弁護士、会計士、税理±)を選任することとなりま

○これにより投資家は万一当該不動産投資に失敗した場
合でも本業に負債は訴求しません
○当然、投資家のバランスシートには不動産としては記載
されずバランスシートを重くすることがありません
ノンリコースローンのメリット
○借主の信用カや資産カに依存しないため、幅広い投資
家の方が利用できる、従って優良な不動産を発掘すれ
ば誰にでも不動産投資のチャンスがある
○万一、担保不動産の価値が下がっても、債務の返済義
務が他の資産におよばない
○投資家の方が負うリスクマネー(自己資金)に対するリタ
ーンが大きく、回収を早められる雌
○物件価格の大部分をノンリコースローンがしめることか
ら徹底的に物件のリスクを徹底的に洗出すので売主は
問題点を隠せない
どんな方に有効ですか
○新規に不動産投資を行う方
○既に収益不動産をご所有の方
●資産のオフバランスを行いたい
●収入は多いが税金等により手取りが少ない
・返済期間の延長
・所有者の複数化
●資産を手放さず資金化が可能
●資産下落のリスク低減が可能
●相続対策に利用可能
○ご所有の敷地に収益不動産の建築を計画される方
貸出対象となる不動産
○安定した収益を上げている物件
●更地は不可(収益が上がっていない)
○テナントの汎用性がある物件
○転売等の流通性が確保されるもの
○物件タイプ
・賃貸マンション・オフィスビル・ショッピングセンター・
ビジネスホテル・倉庫・立体駐車場等
○対象地域:1原則として大都市圏
不動産投資の是非を検証する
@不動産価格が上昇すると考える場合
・ノンリコースローンと自己資金により投資可能金額を最大
限にする
・ウイズリコースのローンの場合投資可能金額は増える
(パブル時代)
・価格が下落に転じた場合、大きなリスクが生じる
・値上利益は全て投資家が享受できる
A不動産価格は当面大きな変動はしないと考える場合
1ノンリコースロ一ンと自己資金により投資可能金額を最大
限にする
・預金金利と不動産収益利回の差をリスクを小さくしなが
ら安定的に享受する
・レバレッジ効果を利用(ノンリコースローン金利と収益利
回の差)
・投資金額の増加により物件を複数に分散可能
B不動産価格は下落すると考える場合
・不動産下落率と投資利回を検証しノンリコースローンと自
己資金により投資可能金額を最大限にする
・投資リスクを自己資金のみに限定
・不動産投資は行わない
こんなに差がつく投資'効率・回収期間
○ノンリコースロ一ンによって投資効率は飛躍的に高まる
(モデル)
●シュミレ'ション
想定対象不動産
・物件価格:4億円(諸費用含む)
・年間収入:3600万円(純手取り:物件価格の:の9%と仮定)
●全額自己資金で購入の場合
,投資利回り:9%
・回収期間:11.1年  100%÷9%
○ノンリコースロ一ンを2.8億円利用した場合(自己資金1.2億円)
・金利を4.0%と仮定
年間金利:1120万円
・年間収入:2480万円
・投資利回り:20.6%年間収入÷自己資金1.2億円
・回収期間:4.9年  100%÷20.6%
自己資金の最有効活用
◎自己資金は有効に使おう
○ノンリコースロ一ンが借りられない物件に利用
●緊急資金として確保
○前例の方の場合
●4億円の不動産投資を行いたい
●4億円+ノンリコースロ一ンの利用で13億円以上の不動産投資が可能…
●この場合1棟への投資、複数棟への投資いずれも可能
○メリツト
●4億円のピルならノンリコースロ一ンの利用で3棟購入可能
●1棟に白己資金を集中せずにすむ
●複籔棟に自己資金を分散させることでリスクを分散できる
●投資の規模の拡大により購入物件のバリエーションが増える
分散投資のメリッド
前提条件
15億円の不動産投資を行う際に、10億円のノンリコースローンを利用し
5億円の不動産を3棟購入した場合
○所有リスクの分散メリット
●賃貸リスクが3分の1になる
○物件の種類を分散できる(マンション、オフィス、ビジネスホテル等)
●物件の地域を分散できる(地震等局地的影響)
●従って事集の安定化が図れる
○収益性の向上メリット
●自己資金の利回りをレバレッジ効果により大幅に高められる
●自己資金の回収期聞が大幅に短縮される
●従って投資の安全性が高まる
購入予定不動産のリスクの洗い出し
○将来に渡る物件の収益カに依存する
●物件の健全性(順法性、収益性、将来性等)チェック
●関係看全員(借主・貸主・格付機関)が物件のリスクをチェック
●そのリスクに対処した上でローンを実行する
●極めて信頼性の高い物件と評価される
●案件稼動中も関係者(借主・貸主・機関投資家)の目が<ぱられる
●既にノンリコースローンが設定されており非常に転売しやすい
●上記メリットから値落ちしに<い
モルガン・スタンレーのノンリコースローン
○標準的なローン条件
・期間7年
・25年〜30年の元利均等返済年分をローン期間中返済
・期間終了時残金一括返済
・または条件変更(金利、金額、期間)の上、リファイナンス
(再融資)
・リファイナンス時点から原則再ぴ25年元利金等ローン
・現時点金利で7年間固定
・現在3.O%〜4.O%(物件規模・所在地・用途により判断)
○その他
弊社のノンリコースローンは全て証券化しローン債権は国内機関
投資家を中心に売却します
ローン返済に関する説明
◎一活返済の方法
・・リファイナンス(再度融資)
・物件売却
・物件のレンダーへの引渡し
○リファイナンスは約束されるのですか・・…NOです
1現在10億円で不動産を購入、内8億円をノンリコースロ一ンで調達
・7年間で1億円の元金を返済し現状7億円の一括返済が近日発生する
・借主は7億円のリファイナンスを希望している
・リファイナンスを前提に物件の価格を評価したところ、収益カが大帽に低
下しており8億円の評価となり、リファイナンス可能金碩は6.5億円となった
・この場合、借主にて不足の0.5億円を追加出資するか、物件を売却し7億
円の返済をすることとなります
・さら物件価格が下落し6億円となった場合
・物件を売却しても借入金の返済が行えない場合、物件を放棄してレンダー
に引き渡すことで借入金の不足分を返済する必要はありません
ノンリコースローンの借方
○購入予定の物件に関する資料をモルガン・スタンレーへ提供
○モルガン・スタンレーにてローン棚算条件提示
●ローン金額で概ね3億円以上の評価が必要
○投資家の方から条件了解された時点で外部機関へ物件調査を依頼(有償)
●不動産鑑定、建物診断(修繕計画、耐震診断、土壌汚染等)
●間題が見つかれば、通常は売買金額の減額交渉
○物件調査により間題がなければローン実行手続きを開始
○投資家にてSPC(収益不動産を所有することを目的とした有限会社)を設立
●有限会社の社長は原則モルガン・スタンレーにて会計士等を選任
●投資家はSPCのオーナーとなる
OSPCがノンリコースローンと投資家からの出資金にて収益不動産を購入
OSPCにて収支決算を行い、投資家へ配当を行う
大好評
みな真剣・・・
参加者多数
予定時間をオーバー
モルガンスタンレー証券にお世話になろう・・・
小林講師の説明はわかりやすかった
不動産取引が変わる・・・
その後のパーティーも盛況でした。企画した幹事さん、モルガン・スタンレー証券の小林さんまた世話をした皆川さんご苦労様でした。
不動産業はこれからは証券化ということが皆さんわかったようでした。
今回の勉強会を通じてこれからの不動産業界の進む道が少しわかってきたような勉強会でした。会長の谷田部氏も大盛会に満足でした。
1回目の勉強会は大成功でした。
また2回目を期待してください。